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2004_11/30 (tue)

俊輔君
と制作。

私が二十云年前に作った曲・・だんだん形になってきました。
夢中になる→セーブし忘れる→なぜかそういう時こそシャットダウンしてしまうので、
まだまだ軸部分だけなのですが、
歌詞のはまり具合を確めたかったので、歌ってもらいました。
私の曲に俊輔君の詩・・で、初めての共作になりますが、
もうすっかり俊輔ワールドになっていました。声も合いそう。
期待出来そうです。

不思議なことに、 二十云年前に作った曲をいじっていると、
二十云年前の自分になっています。
すっかり忘れていた数々のことも、鮮明に蘇ってきたりして。
タイムスリップ気分ですね。
でも、鍵盤を弾く自分の手の皺が目に入った途端、現実に引き戻される・・

で、思ったのですが、肉体的な衰えを認識できないようにしておいたら、
精神は、若いままでいられるのでしょうかねぇ?



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2004_11/29 (mon)

Still... you turn me on のライブ。

久しぶりにメンバー3人だけのステージ・・
ポリスを見た時以来、3人バンドに憧れ続けている私には、とっても刺激的でした。
クリエーターであり、器用に様々な楽器を扱えるTSUKASAくんの良さ、
それを確実に、そして独特の味でサポートするJIZOさんの良さ、
全身全霊という言葉がぴったりな表現方法で歌い踊るCHINOちゃんの良さが、
人数が少ない分、十二分発揮されていたのじゃないかなぁ。

いいなぁ、いいなぁ、少人数バンド。
いいなぁ、いいなぁ、いいなぁ、いいなあ、いいなあ〜。
少人数バンド、私もやりたい〜〜〜〜。

打ち上げに参加させてもらって、皆さんと楽しく歓談したのですが、
ふと、共演していたバンドにも注目してみたら、
Still...のように、ボーカルだけ若くて、バックは結構な年齢・・じゃない!
若い人が編曲したり、楽器を生き生き弾いている姿を、
あまり見かけないような気がしますが・・・


そして、今日も書きました、去年の11/29の日記を。



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2004_11/28 (sun)

ピカソ展−躰とエロス。

昨日の筆記試験、清書している最中に終わってしまったらしく、
ひどく落ち込んでいた娘が、 挽回しようと思っていた今日の面接で
「想像もしていなかった意地悪な質問ばかりされた」そうで、
試験会場からビービー泣きながら電話をしてきました。
「じゃ、気分転換にピカソを見に行こう〜!」ってことで、行って参りました。

やっぱりピカソは素晴らしいです!
愛と生と死と性・・ 見て視て観て看て、その軸の部分だけを具象化する。
シューレアリズムのおかげで、自分の素を出せるようになったことも
良かったのだろうなぁ。
そして、文学と美術と音楽には、やっぱり共通点があると思いました。
娘は、丁度その辺を突っ込まれたらしいので(志望理由書に、音楽と文学の関係を書いたので)、
私の意見に、ちょっとほっとしたようでした。

実は、私と全く同じ大学学部学科志望なので、
私は教授達の手強さを知っているのだぁ。ははははは。
当たり障りのないことなど、聞くわけがない。
その人の姿勢、その人の実力、その人の考えていること、
見て視て観て、すべて見透かします。
意地悪ではなく、軸の部分を正当評価したいのだよ、きっと。>娘


さて、去年の11/28の日記、ようやく書きました。
それだけ尊い日だったのに、やっぱり上手く書けなかった。ぐすん。




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2004_11/26 (fri)

励まされた日。

我が家の駄犬ナビちゃんは、どんな日もどんな時でも--例えば大深夜熟睡している時でも、
私が横を通ると、尻尾を振ってくれます。
でも、もう老犬なので、以前のようにすぐには起き上がれないようで、
横たわったまましんどそうに薄目を開け、それでも私の足に必死で手を掛け、尻尾を振る・・
その姿に心打たれながら「あー、一番大事なことは気持ちなのかも。」と思うのですが、
やっぱりね、行動に表したり、形にしないと認められないような気がしてしまうところがね、
厄介です。

さて、今朝起きたら、夫が「大丈夫?しばらく何もしないでゆっくり休んだ方がいいよ。」と。
随分うなされていたらしい・・

そして、舞台稽古中のイルくんからは、
「新人さん達特有のひたむきなエネルギーは何とも綺麗ですね。必死に頑張る姿に感動してます。
久しぶりの役者業は大変ですが、彼らからパワーをもらって、僕も一から出直して頑張っています。」って。
私の駄目駄目を見破られたかのようなメール。

叔母からは、「美織ちゃんはえらいなぁ。心が強いよね。」って、
決して強くはないですけれどね、そう言ってもらえると、そんな気になれるようなお言葉・・

演奏会当日だというのに、私の頼んだ買い物を合間にしてきてくれた友人、
私の言葉を拾って、私の望み通りの計画を立ててくれた友人、
私と一緒に演奏すると、心安らぐと言ってくれた友人、 ・・・etc
なぜか今日は、胸がキュンとなるメールや電話や訪問者が多かった。
・・ふと、昨日、俊輔君が、
「聴いてくれた人が『良い人になろう!』『頑張ってみよう!』と思えるような歌を歌いたい。」
と言っていたことを思い出しました。

急に元気が出てきたので、新しいシャツと靴下と美味しいものと入浴剤を買いに走る・・
そう、実は明日、娘の大学受験の日なのです。
何もしてあげられなかったけど、せめて気持ちよく過ごしてもらおう。
そう、気持ち、まずは気持ち・・。

皆さん、ありがと。




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2004_11/25 (thu)

コンソート野ばらの練習〜俊輔君と制作。

前回に引き続き、順番に「どう表現するか」を言ってもらい、
その通りに表現してみる練習。
同じ曲・同じフレーズに対してなのに、皆、少しづつ感じ方が違うのよね。
ABA形式の二回目のAの部分を、「一回目の時の回想」 と捉えた人がいて、面白かったです。
そして、友が考えた通りに表現しようと一生懸命頑張っている様は、とても素敵でした。
人は人のために頑張る時にこそ、一番伸びるような気がしてきました。
「自分のため」の時は厳しさばかりだけれど、「人のため」の時は、愛があるものね。
愛はやっぱり勝つ!って、古いなぁ。。。

俊輔君とは、、、
うーん、私が随分悩ませちゃったみたいなので、そのことを話したり、
私が俊輔くんと同い年くらいの時に作った子守歌風の曲のリメイク。

最近本当に駄目駄目で、
私こそ俊輔君を一番励まさなくちゃいけないのに、 逆に追い詰めてしまっているような気がします。
実は、このところ、とっても自己嫌悪の日々なのです。
どーしちゃったのかなぁ。
自分の言動に納得できない。
悪気はないつもりなのだけど、余裕がないからでしょうね、
言い方が悪かったり、 言葉が足りなかったり多かったり・・
そんなことが続くと、「やって良かった!」と思えていたことにも、疑問を感じ始めてしまうし。
頑張り過ぎたかな?

無心になるために、俊輔君が帰った後も、ひたすらアレンジの続き。
そして、なぜかリコーダーの多重録音にハマッてしまいました。




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2004_11/23 (tue)

スイスからのファックス&「イル曲」制作雑記その1。

スイスに居る大ちゃんチームからFAX(↓こんな表紙が付いてきます)で遠征日記が届きます。

POSTFAX

山奥だからネットも電話も至難の業、郵便局扱いのファックスもかなり高価らしい。
のにわざわざ送ってくれているのだから、堪能しなくちゃね。
近日中に写真もアップしますので、是非見て下さい!

さて、そんなことをしていたら、ふと、「白いる。」「命日。」の
制作雑記を残しておきたくなりました。
今、彼は12月2日(彼の誕生日でもありアルバム発売日でもある)から始まるお芝居の稽古中で、
日記を書くひとときさえもないようなので、代わりに私が。

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1... 「兎。」・・・キーワードは足音。

イル、中学生の時の初作品。
最初のドレミファソラシドは、「リコーダーかハモニカで」と言われたのですが、
「学校の音楽の授業しか受けたことがない人間が、これから音楽を作るのだ」という決意、
最後の扉の音は、「ついに音楽の扉を開けたよ!」という感動を表現しているとのこと。
琵琶の音風のソロが入っていますが、それは、琵琶湖周辺で育った彼の「出発点」の音、
その後ろでピョンピョンと跳ねている音は、兎が月へ帰っていく音・・

これは、 私にとっても「出発」の曲でした。
「どんな景色?」と聞くと、「何も見えません。闇です。」
「どんな感じ?楽器は?バンド?」と聞くと、
「音名も楽器名も分かりません。」
「じゃ、私がサンプル・オケを作ってみようか?」
「頭の中で全部鳴ってますから、その通りに作りたいのです。」
・・・困惑。困惑。困惑。
でも、websiteのインデックスになっているあの田中恭吉の版画を持ってきて
「これが兎のイメージです。」と言われた時、
「よし、彼の頭で鳴っている通りのオケを作ってやろうじゃないの!!」と腹を括ったのでした。

というわけで、ギターのフレーズからドラムパターンからノイズまで、全て彼の案、彼の指定通りです。
音も音色も、作っては消し・・を繰り返しながら、必死で探し当てました。
和音関係だけ、私が後で埋めましたが。

アルバム・バージョンには、コーラスが入ります。
それで印象が変わったのかな?マスタリングエンジニアの捉え方が
シングルとアルバムでは違うので、その辺も楽しんでみて下さいませ。




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2004_11/22 (mon)

清美さんアルモニーアンティークの音源の編集。

ということになっていましたが、コピーしながらお喋りしてたら、
いつも通り、あっという間に時間が経っていて・・
「はいはい、後は適当にやっておきますから」になってしまいました。
あはは、なぜか、我が家に来た人は皆必ず
「ええっっ〜〜?もうこんな時間〜〜〜?」と叫びます。
時空が歪んでいますかねぇ?

さて、編集とは、
フィリアホールの3点吊りマイクからデジタルアウトでAW4416に録音した音源を、
828mkIIを経由して96kHz24bitデジタルアウトでMacに取り入れ、
それからノイズをカットしたり、曲間を切ったり、拍手をF.Oしたり・・しています。
以前よりぐっと音質は上がりましたが、
同時にノイズもつなぎ目も目立ってしまうことになり、
編集作業は大変になりました。はぁ。



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2004_11/21 (sun)

アンサンブル・プラネタの高橋美千子さんと夫とネコかるライブへ。

久しぶりのネコかるです。
生の弦の響きは、やっぱりいいですねぇ。
ネコかるだからっていうこともあるけれど、優しい音が勢い良く胸に飛び込んできます。

やっぱりね、「潤い」のキーワードは「吸収」で、
「吸収」のキーワードは「内側からじっくり」だと思うのよね。
だから、出来る限り日常的に、いいものを聴いて、見て、触って、食べて、
身も心も内側から潤わせておきたいな。
応急処置は、やっぱり応急処置に過ぎないもの。

さて、みっちゃんは、私の若い頃に似ているなぁと思っていたし、
声もノリも歌い方も私好みなので、以前から興味を持っていたのですが、
やはり、、、
話も気もめちゃくちゃ合ってしまいました。
「ノンキー組曲2」への参加は、早々に立候補してくれていたのですが、
それ以外にも「即興演奏ごっこを一緒にやってみよう!」ということに。
でも、いいのでしょうかねぇ、
こんなに楽しいことが次から次へと起こって・・



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2004_11/19 (fri)

人間ドック。

身長も体重も体脂肪率もほとんど変わらず、肥満率0%。いえぃ!
視力はなぜか良くなっているし、血圧も正常、
どこにも異常がなかった。
あの壮絶な日々の直後なのに、昨夜もほとんど寝てないのに・・・
どーして?
かえって心配になってきましたよ〜。



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2004_11/18 (thu)

俊輔君と制作。

やりたいことも沢山、やらなくちゃいけないことも沢山、
気は焦っているのに、やっぱりまだ身体が思うように動かない。
どうしちゃったのっていうくらい眠い。
歌入れをしている時、コピーしている時、
気づくとソファに顔を埋めて熟睡してしまっている。
そういうことを、本当に自然に、すぅっと受け入れてくれるのが俊輔君・・
そして、いつのまにか癒してくれている。
何なのでしょうねぇ、あの力は。
あれが音楽に表われたらなぁ・・と、いつも思うのだけど、
それがね、歌い始めた瞬間、別キャラになるから吃驚だよぉ。
どうしてでしょうね?!

さて、うとうとしていた私を「美織さん、美織さん!」と
大騒ぎで起こすので、何事かと思ったら、
「秋谷(私達の大好きな湘南の町)の一戸建てが3.3万円ですよ!」
と叫んでいる。

確かに。。。
築浅の3LDK、相模湾一望、駐車場8台、水色と白のリゾートな雰囲気・・
ウソのような話だけど、ちゃんとそう書いてある。
「なんか事件でもあったんじゃないの〜?」とかなんとか言いながらも、
二人とも満面の笑み。
睡魔などどこかへ追いやり、大盛り上がりしちゃいました。

けど、
翌日、夫が「借りていいよ。」と言うので意気込んで電話してみたら、
「えっ、なんですって、33万円の間違い〜?」
「・・・・・。」

はかない夢でした。



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2004_11/16 (tue)

野暮用の日々。

臭っていた犬洗い、溜まっていたショッピング各種、庭仕事、家事、事務、
溜まっていた各種編集作業などなど・・
その間に次々新しい用事が入ってくる。
けど、さすがに辛い。
すみません 、、、もうしばらく休ませてくださいね。
メールのお返事等も、そのうち書きますので。

さて、今日は、延期、延期になっていたピアノの調律。

実は「お道具」に関しては、結構うるさくてですねぇ、
気分良く使えて、自分の意思に応えてくれるもの・・をとことん探します。
すごく優秀ですとか、高級ですとか、便利ですとか、人気がありますとか、お買い得ですとか、
大は小を兼ねますとか、おまけを付けます・・などと言われても、全然説得されないです。
あくまでも、自分のパートナーとしてどうか・・なのです。
そうして探し当てた楽器も車も調理器具も機材も、
だからとっても大事にしているし、だから付き合いも長くなります。

さて、我が家の今のピアノは、
ハンマーアクションの構造を知ってしまったばっかりに、
音が出る仕組みが分かってしまったばっかりに、
「宝物」だった前のアップライトピアノを泣く泣く手放してから購入したグランドピアノなのですが、
鍵盤を叩いた直後に力を抜くことによって発せられる響きが、素晴しいの。
ころころころっと丸い粒々の連結になった音が、意のままに、立体的に出てくる!
だから、作曲する時は、いつもこれを使うのです。

けど、それ以外の出番が、実は、今、とっても少ないので、申し訳ない。
これじゃ、良いパートナーとは言えないなぁ。

32分音符の時でさえ、瞬時に力を抜くことが出来るという評判のアルゲリッチさんが、
遠征の度、その腕前に堪えられる=一心同体になれるピアノを探すのに苦労している、
という話を聞いたことがありますが、
確かに、自分が望むことの助けになってくれないものは、
お道具とは呼べないなと思うし、
逆に、いくらお道具が良くても、それを使いこなす力がなければ、
良いご主人様にはなれないなと思います。
一心同体にならないとね。
来年は、生ピアノとのそういう関係を、目指してみようかな。



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2004_11/12 (fri)

郁子ちゃん、正くん、若江さんと飲む。

小山田大ちゃん
がスイスで、早くも狙っていた課題をクリアしたというニュースが入ってきました。
正真正銘、世界のKOYAMADAです。
すごいなぁ、大ちゃん・・

さて、その大ちゃんの前回のヨーロッパツアーに同行していた正くん、若江さん、郁子ちゃんと
郁子ちゃん宅で、飲みました。
フランスのジトでの楽しかった思い出を語り合いながら。
美味しいチーズ各種、美味しい郁子ちゃんの手料理、 美味しいパンなどなど、
そして、4人でワイン7本。はは、はは、ははははは。
いや〜、 めちゃくちゃ楽しかった!!

よく、芸術家が好き嫌いを言えなくなったらお終い、と聞きますが、
カメラマンの郁子ちゃん、デザイナーの若江さん、ミュージシャンの正くん、
確かにみんな、「最近これが好きで・・」とか、「これにはまっちゃって・・」と言っていました。
それに比べて私は、いろいろなものに対して淡白だよなぁ。
どれも好きだけど、どれに対しても、執着心のような感情がわいてこない。
だから、便利屋になっちゃうのだろうなぁ。しくしく。

そうそう、正くんが私に聴かせようと思って作ったという曲を「MIORI」と命名してくれていました。
聴かせてもらったら、とっても素敵でした。むふっ、光栄だなぁ。



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2004_11/11 (thu)

リコーダーコンソート野ばらの練習〜俊輔君と制作。

今日は、お休みの方が多かったので、面白い企画を。
それは、モーツアルトの曲の技術的なことを練習した後に、
「この部分をどう感じているか、どう演奏したいか」
を、順番に言ってもらうことです。そして、言われた通りに演奏していく・・
そうしたところ、「小さな子が向かい合って、笑顔で踊っている感じ」などと、
なかなかに素敵な解釈をしてくれるのですよね。
そして、皆さん、ニコニコ嬉しそうだったので、今度またこの続きをやることにしました。
やっぱり参加してこその楽しさに勝るものはないですよね。

俊輔君とは、今日届いたばかりの彼のニューiMacG5の調教。
今までWindowsだったので、Macの細部に亘るお洒落な感じに大感激してました。
考え方も右脳そのもの、創作意欲を駆り立ててくれるマシーンなのですよね、Macは。

私のMacから、彼の曲ファイルを全部コピーしたので、
これで、自宅でも作業できるはず!
うっしっし、これからは宿題をいっぱい出しちゃおうっと。

いつものように、ぺちゃくちゃお喋りしながらの作業・・
最近、一番俊輔君にいろいろを話しているかもしれません。
話しやすいのよねぇ。
しかし、翌朝すっきりしてる・・・ってことは、
知らず知らずのうちに、愚痴まで言ってたりするのかしらん?



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2004_11/10 (wed)

イルのアルバム完成〜マスタリング。

本当は昨日から来て貰って、徹夜で一緒に仕上げる予定だったのですが、
そこまで出来上がってなかったので、早朝に来てもらうことにしました。
業界のご挨拶「おはようございます」でいつも入ってくる彼ですが、
眩しい朝日と共に本物の朝に来たのは初めて。
「いやー、本物の朝だよぉ。」と、二人で大爆笑でした。

けど、その後は、もうギリギリのタイムスケジュールなので、会話らしい会話も交わさず、
聴いてもらいながら、別室で私が直していくという流れ作業・・・
なのに、同期ミスが一段と激しくなり(機材を買い換えた意味がないじゃない!)、
苦しんで苦しんだ挙句、結局、間に合いませんでした。嗚呼。

仕方なく、イルくんに出来た分だけ持って、一足先にスタジオに行ってもらうことにしたら、
別れ際に、土曜日に私が抗議したことを持ち出して、
「仰っていたことがよく分かりました」と言ってくれました。
そして、「次のアルバムは、締め切りを決めないでゆっくり作りたいですね。」とも。
また泣きそうになるのをぐっと堪え、見送る・・
ごめん、、、ゆっくりじっくり一緒に感動を味わいながら仕上げたかったよね。
次作は絶対・・


そして、午後7時半、マスタリング終了。
初めて曲順に繋いだ10曲を聴いてみた感想は・・濃厚。オンリーワン。パイオニア。
マスタリングエンジニアのNさんも、すっかり虜になってしまっていました。
大丈夫でしょう、うんうん、これは絶対にはまってもらえると思う。
ちなみにイルくんの感想は、オムニバス映画を10作続けてみたよう・・
私の思い、イルくんには通じていたようです。



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2004_11/07 (sun)

イルのミックスダウン。

よくスカートの丈が1cm違っただけで、足の長さも太さも違って見える・・と言いますが、
CDも、ミックスダウンのやり方ひとつで、印象が随分違ってくると思います。
中身は同じなのですけどねぇ、不思議ですよね。
まあ、そこがセンスの見せ所ですから、違ってくれないと寂しいですが。

さて、ミックスダウンではどんなことをするのか、というと、
それぞれの音の分量、位置、太さ、硬度、質感・・などなどを決め、
その組み合わせ方で、奥行きや拡がりを出していきます。
同じ素材を使って、力強い感じにも柔らかい感じにも仕上げることが出来ますし、
新しい感じにも古い感じにも、喧しい感じにも大人しい感じにも出来ます。

けど、今回私がこだわっているのは、そういう音的なことよりも、
立体的に仕上げること、ドラマティックに仕上げること、
そして平均的に仕上げるのではなく、それぞれの曲の色合いをしっかり出すことなのです。
そう、オムニバス映画のようにしたいので・・

だがしかし、ご存知の通り、私はエンジニアではありませんので、
こうしたいと決めてからそう出来るまでに、法外な時間がかかるのです。
その前の段階の編集作業も平行してやっているので、
はぁ、いつになったら終わることやら・・・気が遠くなります。

で、スタジオに枕と毛布を持ち込み、
コピーしている時などに少し仮眠を取る生活を、もう一週間以上しているのですが、
出張先から久しぶりに帰ってきた夫が、
「ベッド、使ってないみたいだけど・・。あぁ、そうか、ここで一人暮らしをしているんだね。」
と感心した後、秋刀魚を買ってきて焼いて食べさせてくれました。

ああ、ありがたや、 一人暮らしの長かった夫からのエール・・・



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2004_11/06 (sat)

イルのレコーディング。

疲れがピークに達して、神経過敏になっていたからでしょうか、
いや、違うなぁ。
必死にテンションをあげて頑張っている私に、
やっぱり、今、言っちゃいけなかった・・と思います。
涙も気持ちも奈落の底まで落ちてしまいましたよぉ。

イルくんを責めるつもりはありません。彼も被害者だから。
けど、どうして、自分が言われて嫌だったことを人にも言うのか!
そんなことでは、「使命」は果たせないと思う。
沢山の人を救いたいのだったら、
もっと強くなって欲しいし、もっと自信を持って欲しい。



さて、もうすぐ仕上がるアルバムのタイトルは「命日。」と言います。
「棺桶。」とか「遺体。」とか「リストカット」とか、忌み嫌われる言葉が沢山登場します。
そして、このアルバムは、小さな小さな自宅スタジオに1年2ヶ月籠って、
彼の強烈な個性を失わないために、二人だけで、
なるべくプログラミングを中心に作り上げました。

と聞いて・・・
どれくらいの人が、タイトルと言葉から退くのでしょう。
どれくらいの人が、オカルトちっくなアルバムを想像するのでしょう。
どれくらいの人が、イルくんや私をイッちゃっている系だと勘違いしてくれるのでしょう。
どれくらいの人が、パソコンの力を借りて作った音楽を「まがい物」と呼ぶのでしょう。

今まで私が関わってきた音楽は、聴きたいと思った方が聴いてくれればいいと思うような、
いわば嗜好品的存在のものばかりだったので、「良かったら聴いて下さいね」と言ってきたのですが、
これに対しては、「聴きなさい」と命令したくなるような気持ちでいっぱいなのですよね。
なぜなら、「命日。」は、自分の心を映し出す鏡のような存在だと思っているからです。
偏見を持つ人々への警鐘であり、
失って後悔する前に、「何が一番大切か」をあなたに教えてくれるアルバムであり、
物事の本質は深いところに存在することを、強く訴えているアルバムなのです。

面倒がらずに殻を破り、バリアを撤去して、本質に近づけた時、
何が見えるか、起こるか・・・
貴方の奥底に、「命日。」と同じ「モノ」が存在しているかどうか、
どうぞ試してみて下さいませ。
・・・って、まだ出来上がってませんけどね。 焦るなぁ、もぅ・・



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2004_11/05 (fri)

清美さんアンサンブル・プラネタのライブへ。

お洒落な大人のライブハウス、スウィートベイジル初出演なので、
ずーっと前から楽しみにしていたのだけど( 本当はもうミックスダウンが終わっているはずだったので)
「本当に行くの?」と何回も自問自答してしまうような悲惨な状態で・・
吐き気と戦いながら出掛けていく自分に、呆れてしまいました。

でも、久しぶりに清美さんと沢山話せて楽しかったし、
隣に、今私が一番憧れているプロデューサー&アレンジャーの書上奈朋子さんが座ってくれて、
高尚な話から下らない話までいろいろとしてくれたのがとっても嬉しかったし、
義兄と最近のHDR事情の情報交換などをしたりして、
いつも吸っている空気と違う空気を吸ったことによりリフレッシュ出来たので、
結果、無理して行ってよかったなと思いました!
やらなくて後悔することはあっても、やって後悔・・・はないですねぇ・・私の場合。

プラネタのハーモニーは、相変わらずとっても素敵でした。
ライブならではの、ハーモニーを分解して聴かせてくれるコーナーなどがあり、
それが秀逸でした。
あんな風に音を組み合わせるとお洒落なサウンドになるのねぇ。
書上さんの頭の中を垣間見たような気分でした。

リコーダー5重奏用にプラネタの楽譜を使わせてもらう許可を頂いたので、多分、
そのうち、清美さんが、ステラあたりで実演してくれることでしょう。
乞うご期待!



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2004_11/04 (thu)

俊輔君と制作。

・・ の日なのですが、今日はイルくんアルバムのミックスダウンのお手伝いをしてもらいました。
サンプリング音源集から選んだ、生ドラムのキックやスネアのオーディオ・データを、
私が打ち込んだデータに当てはめていく作業です。

最近、実はベッドでは寝てなくて、、、ソファで仮眠しながら作業していたのですが、
(ベッドに入ると熟睡してしまい、なかなか起きられなくなるので)
ついに、ソファでも熟睡してしまいそうになってきたので、
昨日から、防音室の冷たい床の上で仮眠・・に切り換えました。
そのせいで防音室に私の「気」が溜まっていたのか、
それとも集中するあまり、私の顔が「鬼」になっていたのか、
いつもその部屋で一緒に制作している俊輔君が、
「この部屋、敷居が高くて、入りにくかったですよ。」って。
えっ?そう?ああ、そうかぁ、そうかもしれないよねぇ・・・

俊輔君が来て手伝ってくれたことで、作業が前に進んだことも嬉しかったけれど、
それ以上に、
気合が入り過ぎて、ストレスを溜め過ぎて、無駄な力が入ってしまっていた、
自分の駄目さに気付けたことが、とても嬉しかったです。

笑顔を失なわないように、無理なく、脱力して、頑張るねー!




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2004_11/03 (wed)

イルのレコーディング。

ついにアルバム最後の歌、「逝く星★来る星。」の歌入れを終えました。
曲が終わった途端、ヘッドフォンを投げ捨て、ダッシュで駅まで向かったので、
感動とか余韻とかを楽しむ暇はありませんでしたが。
ま、全てのミックスを終わらせなくてはならない9日に、
二人で徹夜で仕上げることになっているので、その時に 「感動」することにしましょう。

さて、「出る産声。」は、ピアノとベースだけで・・という注文だったのですが、
どうしても加えたい音が出てきたので、相談したところ、
この曲の生い立ちを話してくれました。
私と制作してから帰宅した後、シャワーを浴びている時に、「降りて」きたのだそうです。
当初から「美織さんの曲」と言ってくれていたのですが、
今日も何回も言ってもらっちゃって・・・むふっ、嬉しぃ〜。

で、制作終了後、私も真似して、シャワーを浴びながら考え事をしてみたら、
なんと、私にも妙案が降りてきたのですよ!信じられない・・


「ノンキー組曲2」、作ります!
前作は、ひつじの群れ=リコーダーコンソートがメインで、
ひつじが、豊かな自然や仲間達との関わりあいの中から、
自分の居場所、自分の良さを発見していくストーリーだったのですが、
今度は、ひつじ=リコーダーが、都会に出て行って、
文化、テクノロジー、人間と出会い Give & Take することで成長していくストーリー!
そう、だから、素朴なひつじ=リコーダーが、
最先端機器、他の楽器や人と出会って、コラボレートしていくわけですよ。
ヴォーカルとコラボ、プラグ系楽器とコラボ、格調高い系楽器とコラボ、打ち込みとコラボ、演劇とコラボ・・

あー、どーしようかなぁ、何から始めようかなぁ。




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2004_11/02 (tue)


イルのレコーディング。

いよいよレコーディングも終盤。
二人とも、もうもうもう本当にぐったり・・です。
けど、非常に心地の良い疲れです。
溜め込んでいた力を放出することで、 代わりに新しい何かが入ってきている?!
身も心も新陳代謝出来ているような気がします。

ふと、イルくんのピアスが全部なくなっている、、、のを発見。
十数個付けていたのに。
「ピアスは、僕にとって武器のようなものでした。
だから、もう、いらないのです。」

長かった髪を切り、眼力のある目でぎゅっと睨むようにこちらを見る・・
その姿は、一見出会った頃と全然変わっていないようで、
激変したなーと感じました。
達成感、そしてそれから得られる自信は、
人を、間違いなく素敵に成長させてくれますよね。




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