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2010_08/17 (tue)

共同・共存・共作・共演。

うだるような暑さの中、父の納骨を済ませました。
老人ホームで仲良くして頂いていた父の友が「一緒に入りたい」と言って下さったこともあって、
園の共同墓地に混ぜて頂くことにしました。
母の住んでいるところから一番近く、将来、友とも母とも「共存」可能な場所。
大変無口で、一見社交的には見えない父でしたが、常に人を求め、
人と分かち合うことの素晴らしさを訴えていた人でしたので、
きっと喜んでくれていると思います。
財力もあったし、社会的地位もそこそこ築いた人だったので、「共同墓地はないでしょう。」という意見もありましたが、
墓がそういうものを象徴するものならば、なおさら共有でいいと私は思いました。
限られた大地なのですから。
それから、父は動植物が大好きだったので、
父が故郷に遺した桜並木と、ナビの旁に撒かせて貰おうかなと思って、少し分骨して頂いてきました。

その後、父が「素敵なところを見つけたんだよ。」と連れていってくれた不思議なバラ園「ばらの都苑」
(売っているわけでもなく、観覧料を取るわけでもなく、「どうぞご覧下さい」と書いてある)に、
急に行ってみたくなったので、寄ってみました。
草取りをしていたバラ園の主に声をかけると、
「暑いし夕方なので全然咲いてませんよ。」と仰ったので事情を話すと、
バラ園中を走り回って、辛うじて咲いているバラを集めてきてプレゼントして下さった。
そして、「実は、50歳で他界してしまった妻がバラ好きだったのでここを作ったのですよ。」
と打ち明けてくれ、さらに、見事に咲いている時の写真をいっぱい抱えて持ってきて、
「多い時は一日千人位かな、全国から観に来て下さるようになったのですよー。」と鼻を膨らます。
人が人を思う気持ちって、本当に素敵だなぁと思わざるを得ませんでした。
営業目的のバラ園とは一線を画した綺麗さと居心地の良さでした。愛は最高のモノを生み出しますね。
そして、生き甲斐を見つけた人は強いなぁとも思いました。



さて、何から書いていいのか分からないほど様々なことに参加したり、様々なところに行ったり、
様々な仕事に追われていた日々でしたが、
なぜだか「共存」することについて考え込んでしまうことが多かった一ヶ月でした。

まずは、milly la foretの相棒俊輔君とのやりとりから。
ある日「美織さんは、何でも自分でやりたいと思っているのがよく分かる。」と言われたので、
「はい、何でも自分で出来るようにしたいといつも思ってますから。」と普通に答えたら
「では、ユニットをやる意味、僕が居る意味がないでしょ!」と激怒されてしまった。
私が何でも自分でやってみたいと思うことが、人を必要としていないように見えたのですね。
でも、それはむしろ反対で、自分が出来ないことの穴埋めを人に頼むことは、
相手に対して失礼だと思っているので、まずは自分が出来るようにしておき、その上で、
「あなたがやってくれたら、もっと良くなると思うので」とお願いしたい。
さらに、おんぶにだっこするのではなく、自分も何かを差し出したいので、
人に喜んで貰えるような技術を習得したいのです。
「じゃ、自分より出来る人、上手い人と give & take したいということですね?」と。
うーん、それもちょっと違うな。勿論、出来る人、上手い人とも give & take したいけれど、
私が一緒にやることに一番期待していることは、「驚き」とか「発見」とか「楽しさ」なのです。
例えるなら、色調。私が橙色だとしたら、紫色の人と混ざるとどんな色になるか・・です。
刺激に飢えている時は、化学反応的なことを望むこともあります。
それは、私一人では生み出せないので。
逆に、心が通い合った時に生まれるなんとも居心地の良い感じを求める時もあります。
いろいろなタイプ、いろいろな世代、いろいろなセンスの人との共存・共有は、
自分の想像を超えます。だから、やめられないのです。


そんなやりとりをしていたら、イル君が「これからのイルの楽曲は、美織さんと共作したい」と言ってきました。
最近の彼は、劇団で主役を務めることが多く、全く自由時間が無いのに・・です。
「物理的に無理でしょ。それにイルワールドは独特だから、詞と曲は自分で作った方が良いと思うけどなぁ。」
と言ったにも関わらず、激しい動きと長台詞の舞台をこなした後、彼はやってきました。
最初会った時のように、真っ直ぐな強い目で「始発まで一緒にやらせて下さい」と。
凄いなぁと、いつも思う。細い身体のどこからあのエネルギーが湧いて出てくるのだろう。

私が感心するのを遮るように、自分をさらけ出し、思いを直球でぶつけて、、、
けど、以前と違うのは、もう押すだけではない。
私の意見もしっかり聞いて、私から何かを引き出す努力を惜しまないのです。
「これは本気で私と共作したいと思っているのだな」と感じました。
それなら・・と、私も老体にムチ打って全身全霊で受けて立つことにしました。

8月8日に行われた劇団スタジオライフ25周年記念公演の中の彼の単独ライブは、
(発売と同時にチケット完売しちゃったのでお知らせしませんでしたが)
彼の希望で、ミュージシャンは呼ばず、私独りでバックを務めることになり、
おまけに信頼しているエンジニアさんがその日別の仕事でNGだったので、
その方が薦めてくれた画期的なPAシステムを購入して自分で音作りもやることにしちゃったものだから、
さらに準備が大変になってしまったのですが、
その分いつもより念入りに準備したおかげか、そのPAシステムが良かったのか、
そんなこんなの共作作業のおかげで息が合ってきたのか、
7年間一緒にやってきた中で、初めて「やったね!」とガッツポーズし合えたライブとなりました。
照準がぴぴぴぴぴっと合った感触を得ることが出来たので、次はもっとイケるでしょう。

そうそう、ゲストに同じ劇団の石飛幸治さん、冨士亮太さんが登場してくれたのですが、彼らもスケジュールぱんぱんなので、
リハはいつも仕事が終わった後の深夜。でも、アドレナリン出まくり状態で、超ハイテンションなのですよ。
私もアドレナリン出まくり状態だったので、化学反応どころか、爆発炎上しそうなスタジオでした。


シマネ健バンドは、お遊びバンドとばかり思っていたら、
あれよあれよという間に島根県のバックアップを得て、東京でのライブやら松江でのライブやらが決まり、
10月1日にメジャーレコード会社からCD発売されることになってました。びっくり。
ライブは勢いで出来ても、CDは残るし、、、ドラム&ベースがベテランさんに変わったというので、
慌てて真剣に練習しましたよー。はぁぁぁぁ、心臓ぱくぱく。
でも、そんな中で笑っちゃったのが、この事件。
楽器はちゃんとしたレコーディングスタジオで録るというのに、
「コーラスレコーディングは、美織さんのスタジオでやりたい」と言うので、
「この時期のマイク録音はやめた方がいいです。騒音を発するエアコンを使えない密室は地獄ですから。」と
言ったにも関わらず、健ちゃん博ちゃん同級生コンビが我が家にやってきたのです。
そこは変わらないのー?!
どうも我が家の宴会付きレコーディングを、ずっと楽しみにして下さっていたらしい。あはは~。
確かに、同じ釜の飯を食らっていると、仲間意識が強くなりますからね。
いや待てよ、歌った後だからとアルコールは摂取してなかったのに、笑いっぱなしだったなぁ。
こちらも役者組に負けず劣らずの超ハイテンショングループですねぇ。
刺激たっぷり。。。
10月1日のライブ、楽しみです。


それから、去年からお手伝いさせて頂いているぬいぐるみのウクレレ・デュオのU900が、
3作目をリリースしました。
ベンチャーズ→クリスマスソングの次はビートルズ!
こちらは、上記ユニット達とは正反対で、ゆるくてへいわでとってもかわいいのです~。
えいぞうをみて、ぜひいやされてください。(なぜかひらがなになってしまう)
こういうの、だいすき。



そして、リコーダー関係は、9月に友遊の皆さんと横浜にやってくる修学旅行生のために演奏会を開きます。(残念ながら関係者のみ)
リクエストにお応えしたため、どらえもんとか、ジブリの曲とか、Jポップとか、普段演奏しないような曲ばかりで、
とても新鮮!リコーダーアレンジは骨組みだけって感じなので、曲の構造がよく見えて面白いです。

野ばらの皆さんは定期的に作っている記録アルバムに収録予定の曲を全員が今作曲中(宿題です)なのですが、
苦戦しつつも、皆さん、楽しんで下さっている模様。
音楽以外のことの楽しみや苦しみも分かち合うようになってきていて、良いグループなったなぁと思う今日この頃。

11月には和歌山の夢笛さんと奈良の天然記念物の木の前でアコースティックライブを開催します。
(日時が決定したらお知らせします)keiさんプロデュースで、milly la foretで参加させて頂きます。
その準備をするために9月にも和歌山~奈良に遠征します。
夢笛さんと一緒に「大椋組曲」を作る予定なのです。楽しみ!


礼位ちゃんはPixy-Rという女の子ツインボーカルユニットを結成して大活躍中です。
が、明るく元気溌剌に見えるかもしれませんが、実はとても繊細で気を遣う子なので、
ソロ→ユニットに移行するのは、結構大変だっただろうなぁと想像しています。
でも、7月下旬のレコ発ライブでは、イキイキと楽しそうに歌い踊っていました。
もうもう親のような気分で、うるうる。

美由紀ちゃんは去年体調を崩してから音楽活動はお休みしていたのですが、
復帰の兆しが見えてきてきました!そのきっかけを作ってくれたのがF君。
奇しくも、こちらも共演なのです。きっと良い再出発となることでしょう。

共存て、ハマれるまではしんどいですが、はまってしまえば「しんどい」より「楽しい」が激増する。
それが良いですよね。


milly la foretは、今は水面下での活動が主ですが、しっかり動いておりますよ。
あの素晴らしいミュージシャンを巻き込んでのライブをまたやりたいね・・と言い合ってはいるのですが、
その前に我々の実力をドドンと上げたいこともありますし、
初心の「持て成す」というスタンスに戻ってみた時、ライブハウスではなく、
我々の趣味であるアートや料理などを取り入れられるような空間でのライブをしてみたくなり、
今、場所探しに奔走しております。素敵なところをいくつか見つけたのですが、
大きな音はNGというところが多くて苦戦中。が、必ずやります!
勿論、ミュージシャンの皆様を巻き込む「きちっとライブ」も必ずやります!
アルバム用の素敵な曲も続々と出来上がってきているので、
まずはレコーディングに参加して頂いて・・と、勝手に思っております。

そして、今年の初めに行った「白道」ライブの続編、か、イル単独ライブが、年内にあるかも。

と、書き出してみると2010年後半戦も凄い量の活動になりそうです。
ははは。出来るのか、私?
でも、実は、これら全てが、私が言い出しっぺではなく、仲間達が企画してくれていることなのです。
だから、楽しいねーと言い合いながら頑張っているうちに何とかなっていくことでしょう。
共存、共有は、一緒に舟を漕ぐようなもの。生まれるエネルギーは人数の数十倍!
そういうところも素晴らしいなぁと思います。

最後に「こういうことなのよ、私がやりたいことは。」という映像を載せておきます。
魚役の人の演技力もさることながら、こういうことで一致団結しちゃう仲間意識に感動を覚える。




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