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2012/6/8updated

残念な人

ミュージシャンのAさんが、ミュージシャンのBさんを「あなたは人として残念」と評したら、
Bさんが「最高の褒め言葉として受け取った」というエピソードを見て、思わずニヤニヤしちゃいました。
「残念」という言葉は、私の人生にずっと付き纏ってきた言葉ですし、
私の周りに、残念な人達が多いからです。

自分は食べないで猫に刺し身をあげる人だったり、
売れないけど良いものを一所懸命作ったり売ったりしている人だったり、
自分の手柄を要領の良い人に持っていかれた人だったり、
許せないことに吠え続ける人だったり、
友達の不始末のために借金を返済している人だったり、
わざわざ困難な道を歩いてしまっている人だったり、
行動だけで全てを分って貰おうとする人だったり、、、、

自分に正直に、自分の物差しで、自分らしい道を、不器用に一所懸命生きている人達って、
確かに「残念な人」だと思います。でも、なぜだか魅力的なのですよね。
要領良く、賢く、安全に、便利に、裕福に、ラクに生きる道を選べないこともないのに、
どうして選ばないのでしょう?
と、長いこと思い続けてきたのですが、この度、その答えが見つかったような気がします。

今、私は、milly la foretのセカンドアルバムに全身全霊で向き合っています。
ある新聞記者の方が、ネットのニュースと新聞を比較して、
「ネットのニュースは、間違いを発見した時点で直せるけれど、新聞は出してしまったら直せない。
その緊張感が、自分を非常に良い向き合い方にしてくれている。」と語っていたのですが、
今、まさに私も同じ気持ちでいて、ごくごく狭い崖の上に立っているような心境です。

CDに収めた音源は、もう修正がきかないわけですし、
100年後の誰かが聴いてくれるかもしれないし、
世界中の人が聴くチャンスがあるわけですし、
あの人も、あの人も、自分も、何百回、何千回と聴くことでしょう。
悔いのないように、少しでも良い状態で出せるように、
大事に大事に、丁寧に丁寧に紡ぎたいと思うのは当然といえば当然。

でも、その結果、、、
そうなのです、どんどん「人として残念」になっていくのです。
毎日、「残念な自分」に、呆れまくっています。

でも、この間、協力してくれている大切な友達に吠えている時、
「これは我儘なのか?」と自分に問いかけてみたのですが、答えは、ノーでした。
自分の思い通りにしたければ、人に頼まずに自分で全部やっていると思います。
人の力を引き出したいとは思っているけれど、人を利用しようと思う気持ちもありません。
間違いがないもの、完璧なものを目指しているのか、というと、そうでもなく、、、

・・・そんなふうにいろいろ考えたはてに辿り着いたのが、
「美に対する本能」「生きる美学」でした。
私は、これを全力で守っていたのですね。

守っているものの種類は人それぞれでしょうが、「人として残念」と思われる人達には、
きっと、大切にしているモノがあって、それを全力で守っているのだと思います。
ついでに言わせて頂くと、「残念な人」と「ダメな人」を一緒にされる方が多いですが、
「ダメな人」には、大切なもの、守りたいものが見当たらないと思います。
なので、違う人種です。というか、むしろ正反対の人種だと思います。(きっぱり)

というわけで、もうしばらく「残念」な生活を送らせて頂きます。
周囲の皆さまには、御迷惑・御負担をおかけして申し訳ありませんが、
私が頑なに守ってきたモノを御披露した暁には、真心をお返ししたいと思っていますので、
どうぞお許し下さい。

CDは、「Bois Bleu - ボア・ブル」(青い小さな森)と名付け、
「良い音楽を作るゾ」という強い意思を感じるレコード会社の
スザクミュージックから8月21日に発売して頂くことになりました。
(8月18日(土)の発売記念ライブで先行発売させて頂きます。)

bois bleu ジャケ

さて、青い小さな森とは、何でしょう?
物語のような旅のような水のような「ゆっくり流れていく」アルバムにしたいと思います。

日本の素晴らしいアーティストの皆さんのみならず、
ニュージーランドやアイルランドの皆さんにも参加して頂いたり、
和歌山の小学校に録音に出かけたり、、、
7箇所で50人を超える皆さんに協力して頂きました。
ま、この辺りもきっと「残念」な考え方で、1箇所でささっと録りなさいよという声が聞こえてきそうですが、
聴いて頂ければ、その意味を分って頂けると思います。
「その気になった」(←ここが大事だと思う)人のパワーは、凄いです!

CD発売記念ライブは、8月18日(土)15:30 OPEN 16:00 START
横浜創造都市センターで行います。
敬愛しているいつものメンバー TSUKASAさん(Drums)中村"JIZO"敬治さん(Guitar)
斎藤ネコさん(Violin)Kunny-Gさん(Flute)に加え、
若かりし頃、ずーっと一緒にやっていた西嶋正己さん(Bass)と、
残念な人仲間(笑)石飛幸治さんが加わってくれることになりました!
乞う御期待!

そして、8月19日(日)13:30 OPEN 14:00 START @横浜創造都市センター
で行われる「第5回ノンキー青空市」は、以下の豪華メンバーで決定!
お忙しいなかスケジュールを合わせて参加して下さる皆さまに、心から感謝です。
お手伝いに立候補して下さる方もすごく多くて感激でした。

01) milly la foret(ポップス)
02) アンサンブル友遊+コンソート野ばら(リコーダーアンサンブル)+石飛幸治(朗読)
03) OWLET(アイリッシュミュージック)
04) 飯塚直(たて笛とか) & 福島久雄(ギター)
05) 青木隆敏奥田努 from 劇団スタジオライフ(ポップス)
06) 中村"JIZO"敬治(ボーカル&ギター)
07) リコーダーアンサンブル夢笛 from 和歌山
08) アンサンブル・プラネタ(アカペラコーラス)
09) 国吉良一&フレンズ(インストルメンタル)
10) Still...you turn me on(ロック)
11) HKR - Hugh Nettar, Keith Pinney, Rob Mayo from NZ(ロック)
12) ノンキーバンド(ノンキー組曲より)

今回は、5回目なので、記念に、ノンキー組曲から
「ハイランド」「ノンキー」「旅立ち」を全員でやりたいと思っています。
詳細は、http://nonky.miorio.net/で、順に発表していきますね。

というわけで、8月19日まで、死ぬ気でいろいろを頑張ります!





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