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2013_06/12

too much

2013_06/12 updated

最近、近所の銭湯で、タクシーに乗って一人でやって来るおばあちゃんに会います。
こちらは任意で行っているのに「必ず会う」ってことは、おばあちゃんは毎日行っているのだと思います。
かなり高齢で、1m歩くのに3分くらいかかるほどの不自由そうな身体で、
お風呂場の中でも4点杖を使っているのですが、介護の人が付いてくるわけではなく、
点の回転を上手く使い、お腹を支点にしてお風呂に入ったり、
杖と風呂の縁を上手く使い、梃子の原理で上がってくるのです。驚嘆です。
私もあんなふうに自立した清潔なおばあちゃんになりたいなぁ、
とお会いする度に思います。

大切にしていることの優先順位も、量も、思いの深さも千差万別だと分っていても、
なんだか砂上の楼閣を目指して勢いづいているような世の流れのなか、
とても賛同出来ないなぁと思える事態やツールが増えていく一方なので、
「私は、考え方が古いのかなぁ」なんて思うこともあるのですが、
だからこそ、こんなふうに「価値観が近いな」と思える人に出会えるとすごく嬉しくなります。

勝手な私の考えなのですけれど、
人の価値観って、大きく分けると、「結果を大切にしたい派」と「プロセスを大切にしたい派」
に分けられると思うのです。

勿論、私はプロセスを愛する派でありたいです。
前に書いた「残念な人」も、まさにこの括りに入ると思います。
そして、この2種類に分かれるポイントは、
輪廻転生を信じているか否か、じゃないかなぁと思っているのです。

もし、人生がこの1回だけだと思えば、早く良い結果を出したくなるのも理解出来ます。
でも、早く自分を認めさせたいと思えば、勝ち負けに拘るようになり、
勲章のような学歴、肩書き、お金、人脈を手に入れたくなり、必要無いものまで背負い込む。
要領も良くなり、自己アピールも上手になり、行動範囲が広がり・・・、
ふと気付くと、即席で憶えたことは全部忘れ、物も人も情報も管理出来なくなり、人任せ。
正直、私には、「早めに良い結果を出したい人生」とは「中身が空洞のバブルな生き方」に思えます。
(もともと速く良い結果を出せる力を持っていらっしゃる天才もいらっしゃるので、その方々は除いて・・)
でも、世の中は、こちらを勝ち組と呼び、そういう人を育てようとしているのですよねぇ。不思議。

では、なぜ「プロセスを大切にする派」が残念な生き方に見えるか、ですが、
洋服を脱ぎ捨てるように自分の魂が今の肉体を離れ、新しい人生を送れると信じていれば、
「今、結果を出したい」「速く結果を出したい」という欲が出てこないからだと思います。
後ろ向きに見える。。。
でも、決して、やる気がないわけではないし、不良でもないと思いますけどねぇ。
ダメ人間や不良は、どちらの派にもそれなりに存在すると思います。


私は、残念な人と思われても、自分の(魂の)人生には終わりがないと思いたいです。
例えば「自分の人生は、人と比べると苦労が多い・・」と思える時、
それはまだ修業が足りない1度めか2度めの人生だからで、
苦労を乗り越えればスキルアップするし、だんだん生きやすい人生になってゆき、
7度めくらいになった時、楽しい人生になるはず!・・と思えますもの。
それに「魂はなくならない」と思えば、じっくりゆっくり自己開発が出来るし、最も大事だと思う愛も育てていけます。
(「優しくしてあげなさい」などと誰かに促されて優しくするほど、悲しいことはないと思うので)
プロセスを大切にする人生は、他人からの評価は悪いかもしれないけれど、
自己満足度は非常に高くなると思います。
そして、自己免疫能力・自己開発能力も高めてくれるストレスフリーな生き方だと思うのです。

そういえば、この間、面白い動画を見つけました。
何も知らない、英語もしゃべれない子供にコンピューターを渡しておいたら、
友達と相談しながら、コンピュータを理解し、課題も解いてしまった、
という実験の結果に基づいたプレゼンテーションです。

やっぱり、人間の中には、もともといろいろな力が備わっているのですね。
なのに、豊かな大地をコンクリートで覆ってしまうように、
好奇心が育つ前に知識を与え、子供達に促成栽培を強いてきちゃったのでしょうね。

でも、今やその問題は、大人にも及んでいると思います。
過剰なサービスや、「ラク」「便利」「抗菌」「すぐ」を謳ったモノたちに頼り、虚弱体質になり、
さらに、それを化学的・医学的方法でやっつけ、どんどん事態を悪くしているように見えます。
私には、世の中じゅうの「too much」が、自分達の老化・退化を進めているように思えてなりません。

「too much」に気付き、食べられるだけの食物、大切に出来る数だけの友達、管理出来る大きさの住まい、
必要なだけのお金、責任を負えるだけの活動、じっくり丁寧に紡ぎ出された言葉や作品、
量も広さも速さも最低限に抑えたいなぁと思う今日この頃・・・
情報や教えを請う前に、まず、自分の中にあると思われる芽に注目し、
大切な人、物、そして、自分自身を、ちゃんとケアしていきたいですねぇ。

でも、こういう最近の私の傾向は、案の定後ろ向き(老化・退化)に見えているようです。
違います!
静かに熱く、信念を見失わず、守備範囲を広げないように努めながら
あのおばあちゃんのように、ゆっくり一歩づつ前に進んでいこうとしているのですからねー。
って、まだまだやるべき量も負うべき数も私にはtoo muchな現状なのですが。あー。

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さて、ここからは、最近の報告を。

夢幻華紋が、ファーストアルバムを出しました!
↓独特の雰囲気のユニットです。ぜひ聴いてみて下さい。
詳細・試聴はこちら

夢幻華紋

発売記念ライブも好評のうちに終了致しました。
実は、(アニジーが突然亡くなってしまったのが大ショックで)珍しく本番前に指を切ってしまい、
左親指の爪の端が肉に辛うじて2mmくらいくっついでいるだけの状態で、
キーボードとリコーダーを演奏し、冷や汗びっしょりになったのでした。
夢幻華紋は、今後も大きなイベントが次々と決まっているようなので、情報が解禁になり次第、
informationのページに載せていきますね。

milly la foret は、いつものまったり牧草ライブと、松田山で行われた陶芸とのコラボ「salon de milly」を催しました。
どちらも人々の美しい心に直接触れることができた本当に素晴らしいイベントでした。
参加して下さった皆さま、心からありがとうございました。
次は、8月3日(土)の牧草ライブです。

utsuki
今、地図と音楽と映像やあれやこれやを、うまく繋げたくてたまらない私達です。
しばらく、水面下で、映像系開発ソフトの勉強と創作活動を行っていきます。

◆「マユモリ」というRPGゲームの主題歌でリコーダーを吹かせて頂きました。

マユモリ

非常に丁寧に作られたゲームで、森の中を歩いているような気持ちになります。
こんなに優しい雰囲気のゲームは、初めてです。
主題歌が、ゲームを立ち上げる度に聴けるようになっているのも新しいです。
スマホを持っている方はぜひぜひダウンロードしてみて下さいね。
ダウンロードはこちらから


◆この他、美由紀ちゃんの結婚式で、美由紀ちゃん、ひでちゃんと共に演奏させて頂きました。
絶不調を自力で乗り越えて掴んで幸せ。感動的だったなぁぁぁ。
そうそう、礼位ちゃんは、只今台湾で台湾語を勉強しながら音楽活動も続けているとのこと、
イル君は、95%出来上がっていたというのに、非常に残念ながら「アルバム発売をやめた」そうです。
俊輔君は、milly la forêtで活動しながら、ウェブデザインの世界でも頑張っています。
10年前には全く想像出来なかった、皆それぞれの道です。

◆コンソート野ばらは、全く変わらないメンバー構成とペースで、相変わらず淡々と平和に活動しております。
こうなるともう家族ですね。

◆アンサンブル友遊は、3月に吉澤実さんと一緒にルミエールでボランティア演奏させて頂きました。
音楽の威力、吉澤先生の放つ「気を集める能力」に吃驚させられた一日でした。

今週末は、静岡県浜松市で催される「遠州リコーダーフェスティバル」に参加させて頂きます。
積志リコーダーカルテットの皆さんも出演しますので、お近くの方はぜひ!
6/16日(日)13:30~@なゆた浜北





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